公務員・会社員の間で人気がある「ろうきん(労働金庫)」には、老後に備えて節税をしつつ運用ができる個人年金であるiDeCo(イデコ)を利用することができます。
しかしながらiDeCoを取り扱いができるところは「ろうきん」だけでなく、SBI証券は楽天証券などの大手のネット証券や銀行などの金融機関など幅広く取り扱いがあり、それぞれ取り扱う投資信託の銘柄に違いがあるのが特徴です。
この記事では「ろうきん」のiDeCoの特徴と、他の金融機関と比較してのデメリットについて解説して行きます。
ろうきんのiDeCoの特徴
iDeCoとは
iDeCo(イデコ) | |
---|---|
運用期間 | 原則60歳まで運用する必要がある。 |
節税について | 所得控除 |
投資商品 | 投資信託・保険等 |
最低投資金額 | 5000円(毎月)から |
年間最大投資金額 | 〜81.4万円(職業による) |
利用年齢 | 20歳上 |
iDeCo(イデコ)とは、日本版個人型確定拠出年金の愛称として名付けられました。
確定拠出年金とは「自動積立貯金」の感覚で老後の年金を自力で作ろうというものです。
そのためiDeCoを運用するための金融機関も自分で選ぶことができます。
iDeCoについての詳しい説明について「iDeCo(イデコ)とは?老後(定年後)に必要で活用したい資産運用」の記事を参考にしてください。
ろうきんのiDeCo
様々な金融機関がiDeCoでの運用をサービスしていますが、「ろうきん」でもiDeCoの運用サービスを行っています。
ろうきんが行っているiDeCoには以下の特徴があります。
取り扱い銘柄数が絞られている
ろうきんでは取りあつかう金融商品の数を増やさないという方針を取っているようです。
多くの金融機関が20~30以上の金融商品をあつかう中、ろうきんでは10銘柄の金融商品になっています。
分散できる範囲も絞っている
ろうきんのiDeCoでは資産の分散ができる範囲が限られています。
定期預金や先進国の株式や債券の運用は可能ですが、新興国や不動産(REIT)の運用は今のところできません。
ろうきんのiDeCoと他の金融機関との商品銘柄比較
元本保証型 | 投資信託 | 商品合計 | |
---|---|---|---|
ろうきん | 3 | 7 | 7 |
SBI証券 | 4 | 63 | 67 |
楽天証券 | 1 | 27 | 28 |
銘柄が多すぎるとどれを選んでいいのかというデメリットもあるけど、iDeCoは60歳までの長期的に運用するものだから、運用中に銘柄を変更して収益を伸ばしたりができるのはメリットと言えるわね。
ファンド名 | 手数料 (信託報酬) | 投資先 |
---|---|---|
DCダイワ日本債券インデックス | 0.27% | 長期国債を中心に地方債・社債など |
DCダイワ日本株式インデックス | 0.27% | 日経TOPIXの企業 |
DCダイワ外国債券インデックス | 0.2484% | 米国債・ユーロ債を中心に |
野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI | 0.2376% | 米国企業を中心に |
DIAMバランス・ファンド<DC年金>1 安定型 | 0.2808% | 国内外の株式・債券
(成長型の方が海外の比率が高い) |
DIAMバランス・ファンド<DC年金>2 安定・成長型 | 0.3132% | |
DIAMバランス・ファンド<DC年金>3 成長型 | 0.3456% |
上の表はろうきんでの主な取り扱い銘柄となっています。
この他にも定期預金の銘柄があります。
ろうきんでのiDeCoでのおすすめ商品とは
ろうきんのiDeCoでは現在10銘柄の商品を取り扱っています。
銘柄数は少ないですが商品の中でもより安定して運用できるものを選んでいる印象を受けます。
ろうきんでのiDeCo運用のメリット
ろうきんでのiDeCo運用のメリットは
- 地域密着型なので担当者からアドバイスが聞ける。
- 銘柄数は少ないが銘柄は厳選されている。
というメリットがあります。
ろうきんでのiDeCo運用でのデメリットとは
るサラリーマンには利用できる金額が大きく制限されています。
※詳しくは下記リンクにて解説しています
ろうきんのiDeCoと他の金融機関の手数料比較
iDeCoでの運用で最も重要なことは「手数料をできるだけ低くすること」です。
iDeCoでは長期間の運用になるので、少しの手数料の違いが後で大きな差になります。
iDeCoを運用するには、いくつかの手数料が必要です。
ろうきんのiDeCoで必要な手数料と他の大手証券会社と比較してみましょう。
*名称をクリックすると証券会社の詳細ページへ移動します。
初回手数料 | 積立時手数料(月額) | 積立後手数料(月額) | |
---|---|---|---|
ろうきん | 2,777円 | 472円 | 369円 |
SBI証券 | 2,777円 | 167円 | 64円 |
楽天証券 | 2,777円 | 167円 | 64円 |
このように、初回の手数料は共通ですがそれ以降の手数料には違いがあります。
300円程度の差額ですが、年間になれば3,600円になります。
iDeCoの場合20年間の運用をすると考えると、72,000円の差額になります。
ろうきんの営業の方もエキスパートではない人も
ろうきんも銀行と同じくiDeCoの商品についての知識はありますが、投資運用の経験や実践的な知識とすると、担当者によって欠けるところもあると言われています。
なので実際に株式投資歴があったりする人は少なく、担当者に頼りっきりというのはやはり一つのリスクとも言えます。
自分の投資資金を入れるからこそ、自分である程度学ぶことも必要なのです。そうしたことで「ろうきん」がいいのか?その他のネット証券がいいのか?という判断にも繋がっていきます。
資産の分散に限界
投資が分からない人にはろうきんiDeCoで運用できる金融商品で十分だという考えがあります。
投資を始めたばかりに人にはそれも間違っていません。
しかし原則iDeCoは60歳までお金を引き出すことができないので、長期間の運用が必要になります。
その間に世の中の状況が大きく変わる可能性があります。
ご自身の投資や運用の知識が高まるかもしれません。
その時にろうきんに問い合わせて「弊社では取り扱っておりません」と言われる可能性もあるため、最初からサービスが幅広い金融機関を選んでおくというもの必要になります。
公務員がiDeCo(イデコ)を運用するときの節税効果と掛け金上限について
iDeCoの手数料は積み立てる金額に関係なく同じ手数料です。
そのためiDeCoに積み立てる金額が少ないと、積立金に対する手数料の比率が高くなってしまいます。
だからこそ公務員や大企業のサラリーマンこそiDeCoの手数料にこだわるべきです。
iDeCo(イデコ)のサービスは総合的に選ぶのがオススメ。
iDeCoを運用する金融機関の選ぶポイントは以下の2点です。
- 手数料を安くする
- 選べる金融商品が多くある
初心者でも自分で運用するとなると興味がわき、色々と選ぶことができるようになります。
途中で金融機関を変更するには手数料と一定期間が必要になります。
それならば、初めから総合力のあるSBI証券また楽天証券などでiDeCoを運用されることをオススメします
SBI証券と楽天証券でのiDeCoの比較は「」を参考にしてください。
iDeCoを取り扱っている大手証券については「オススメの証券会社ランキング」を参考にしてください。
ろうきんのNISA口座について
ろうきんでは、年間の運用額で減税が受けられるNISA口座も開設する事ができます。
詳しくは下記の記事をご覧ください。