確定拠出年金であるiDeCo(イデコ)には、運用中に投資信託の商品(銘柄)を入れ替えることが可能な「スイッチング」というシステムがあります。
スイッチングでは銘柄を売買を行って新しい商品を購入して再度運用することになり、その組み替えるタイミングが重要になってきます。
iDeCoは基本的に60歳まで長期で運用することになるため、適切な時期でスイッチングを行うことで効率的に資産運用を行うことが可能です。
この記事ではiDeCoスイッチングのオススメのタイミングとその方法(コツ)についてご紹介します。
iDeCoでのスイッチングについて
スイッチングとは、その名の通り、
運用している投資信託の一部を他の商品に入れ替える。
ことを言います。
iDeCoは個人年金なので基本的に満60歳まで運用することを前提としています。 iDeCoの運用では定期的に運用している投資信託を見直すことでパフォーマンスをあげることができると言われています。
iDeCoの特徴については下記の記事を参考にしてください。
スイッチングのタイミングについて
では、初心者だけでなく多くの人達はどのようなタイミングでスイッチングをすればよいのでしょうか。
前回の記事で紹介したオススメのタイミングはこの4つです。
- 運用の見直しをする月を決める
- 一定の年齢になったら見直しをする
- 転職・退職のタイミングで見直しをする
- 家族構成の変化があれば見直しをする
このように、スイッチングのタイミングを「人生の節目」などにあらかじめ決めておくことが良いでしょう。
ここからはそのタイミングとコツについてくわしく解説します。
1.運用の見直しをする月を決める
自動車などでは定期的に車検を受けることが法律で決められています。
運用の世界でも定期的な点検をした方が良いでしょう。
iDeCoでも定期的に運用レポートが送られてくると思います。
またネット証券であればスマホやパソコンから気軽に点検をすることができます。
できれば年1回、iDeCoを始めた月や誕生月、4月や1月などご自身の分かりやすい時期を決めてされれば良いでしょう。
1年間のうちに運用に関する知識も増えていれば、それに合わせてリスクを取っていくことも良さそうです。
2.一定の年齢になったら見直しをする
iDeCoでの運用は長期間になります。
20代で始めると40年近くになります。
その間にお金に対する価値観が変わることがあります。
20代のうちは時間を武器に高いリスクを取っても良さそうです。
でも50代になると守りの運用も大切になるでしょう。
年に1回の点検に加えて10年に1度の大点検もされることで、大きな損失を避けることができそうです。
3.転職・退職のタイミングで見直しをする
ここまでは定期点検のようなスイッチングでしたが、このタイミングは「臨時点検」のようなものです。
転職や退職は以後の収入が変わることが多くあります。
自営業などこれまでよりもリスクの高い職種をされることもあるでしょう。
また、転職先によってはiDeCoの運用ができる限度額が変わる可能性があります。
であれば、iDeCoの運用スタイルも変えなければならないことがあります。
※転職・退職のスイッチング例
ここで、2つのケースとオススメのスイッチングを紹介します。
自営業や主婦から会社員になる場合は厚生年金が上乗せされます。
したがって、iDeCoでは定期預金などリスクの低い運用は減らしても良さそうです。
逆に会社員や公務員から主婦や自営業になる方もいます。
この場合iDeCoでは厚生年金の運用分を埋め合わせるファンドを追加しても良いでしょう。
4.家族構成の変化があれば見直しをする
iDeCoは皆さんの長い人生とお付き合いします。
その間に結婚や出産もあるでしょう。
離婚や死別などやむを得ないことも無いとは言えません。
家族構成の変化は、お金の使い方や資産づくりの計画にも影響が出ます。
したがって、iDeCoの運用方針を見直す機会だと言えるのです。
・まとめ
このように定期的な見直しとスイッチングを行えば、より安心かつ効率的な運用ができそうです。
ところで、運用の話でよくある質問に「バブルや不況が起きたらどうするの?」と言うものがあります。
これに対しては、定期的な点検の時に様々な市場の変化を想定しておくことをオススメします。
「想像以上の高騰や下落があった時どうするのか?」を決めておくのです。
それをふまえて見直しやスイッチングを行えば、本当に市場が大きく動いたときにも冷静に対処できるでしょう。