確定拠出年金(株式投資)であるiDeCo(イデコ)には、運用後に投資信託の銘柄(商品)変更(入れ替え)することができる「スイッチング」というものがあります。
また商品銘柄をそのままで比率を変える「配分変更」と言うものもあり、この違いを比較と、「スイッチイング」の手数料についてご紹介していきます。
スイッチングについてiDeCoは長期間運用するため、運用のパフォーマンス向上のため定期的に銘柄の成績を確認し、必要に応じて新しい銘柄を組み替えたりとすることで、運用成績が上がる可能性があります。
スイッチングは手数料が発生したりとデメリットもあるため、その辺もご紹介していきます。
iDeCoでのスイッチングと配分変更について
iDeCoで運用を変更する場合には、
・スイッチング・・・運用している投資信託の一部を他の商品に入れ替える。
・配分変更・・・・運用している投資信託の商品は同じで、各商品の資金の配分を変更する。
というのがあります。
iDeCoの特徴については下記の記事を参考にしてください。
スイッチングの際の手数料について
スイッチングの手数料は原則として無料とされています。
しかしファンドの中には売却するときに手数料が発生するものがあります。
そのようなファンドに関してはスイッチングでも手数料が必要になります。
【参考:楽天証券iDeCo口座にて売却手数料が必要なファンド】
投資先 | ファンド名 | 手数料 |
---|---|---|
海外債券 | みずほUSハイイールドファンド〈DC年金〉 | 0.2% |
国内外株式 | セゾン資産形成の達人ファンド | 0.1% |
バランス型 | セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.1% |
※手数料は売却するときの価格に対する比率
手数料が無料のファンドなら気軽に乗換しても良いかもと思うかもしれません。
しかし、あれこれとファンドや金融商品を乗換える運用が必ずしも良いとは言えないようです。
スイッチングの際のメリットとデメリットについて
iDeCoの運用でスイッチングをすることのメリット・デメリットについて考えてみましょう。
スイッチングのメリット
・明らかに高くなったファンドを利食いして資金を確保できる。
・想像以上に価格が下落したファンドから撤退し、より良いファンドに資金を乗換えられる。
iDeCoでは長期間の運用になるので、ファンドの価格も上下変動が大きくなることがあります。
そのような時に、スイッチングをすることで資産形成の効率化を図ることができそうです。
スイッチングのデメリット
・長期間の運用でしかできない「複利の効果」が発揮できない可能性がある。
・乗換えるタイミングの判断がむずかしい。
・スイッチングによる投資先の判定や乗換え作業に手間がかかる。
投資するファンドを乗換えるといっても、気軽に判断できるものではないでしょう。
iDeCoはもともと、投資初心者でも年金の運用ができるように作られた制度です。
投資や運用のプロでもむずかしい作業を個人が気軽に行うにはハードルが高いと言えます。
スイッチングはしなくても良いのか?
とはいえ、iDeCoを運用する上で、スイッチングを利用するほうが良い時があります。
スイッチングのタイミングはいつ?
では初心者や個人投資家がiDeCoで運用するときに、効率的なスイッチングをするコツは何なのでしょうか。
そのポイントは「人生の節目に見直しをする」ことです。
例えば以下のようなタイミングに見直すことがオススメできます。
・運用の見直しをする月を決める
・一定の年齢になったら見直しをする
・転職・退職のタイミングで見直しをする
・家族構成の変化があれば見直しをする
ここで共通するポイントは「見直す時期をあらかじめ決めておく」ことです。
見直す時期が来た時の結果だけを見て、必要に応じてスイッチングを行います。
その間は相場や価格など気にせず、コツコツと積み立ててください。
資産のある人ほどこのような運用をする
じつはこのような運用方法は個人や初心者だけのものではありません。
いわゆる「お金持ち」や「資産家」と呼ばれる人たちも似たような手法を行っています。
この方法では飛びぬけた運用成績を残すことはできないでしょう。
しかし「人並みに」資産を形成するだけなら、淡々と運用するだけで十分なのです。
運用の証券会社について
以上ご説明してきたように、スイッチングや配分変更は、その時に応じて行うことで、資産形成に有利に働く場合があります。
なので、iDeCoの運用する金融機関は大手のネット証券で幅広い選択肢の中から選ぶといいでしょう。